ミッドウェイ：好きなもんはしょうがない!：SSブログ

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ミッドウェイ　[映画] [編集]

9月11日から全国公開が始まった『ミッドウェイ』を見て来ました。

チケットを買う時、座席が結構、埋まってるので、
以外にヒットしているのかと思いきや、
ソーシャルディスタンスで席が飛び飛びになってるんですな。

で、映画は太平洋戦争のターニングポイントとなったミッドウェイ海戦を
SBDドーンドレスのパイロット、ディック・ベストを主人公に描いた
ローランド・エメリッヒ監督の2時間18分の大作。

※歴史的には結果はわかってますが、ネタバレもあるので注意※

まず、ワタシ的には“本物”の空母「エンタープライズ」が
CGではありますが画面で拝めるのでテンション上がりました。w

エンタープライズは飛行甲板を大きなセットで再現したそうな。
また旧式の雷撃機TBDデヴァステイターは実物が無く、
博物館から設計図を借りて再現したこだわりよう。

そして売りのCGによる戦闘シーンは迫力がありますな。

でもCGで再現した真珠湾攻撃は
やっぱり『トラ・トラ・トラ』の方が迫力があるような気もしますが。

ストーリーはドイツ人のローランド・エメリッヒが両軍に敬意を持って作ったとの事で、
アメリカ視点ではありますが、日本側の扱いも悪くはありません。

ハリウッドが中国資本に牛耳られてるのもあって、
ドゥーリットル空襲のシーンでは中国でのシーンが多めにあったり、
残虐なだけの日本軍的なシーンも結構あります。
制作していた頃は中国での上映に気を使っていたのかも知れません。

真珠湾攻撃に始まって、マーシャル諸島の空襲、ドゥーリットルの東京空襲、
それに珊瑚海海戦ときてミッドウェイ海戦が描かれているので、
2時間18分の尺でもダイジェスト的な感じで、
もうちょっとミッドウェイ海戦自体を丁寧に描いて欲しかったような気もします。

史実に対して細かくリサーチして作られたようで、
マーシャル諸島では日本の陸攻が突っ込んで来て甲板ギリギリに落ちた事や
ミッドウェイでの潜水艦「ノーチラス」が日本機動部隊の真っ只中にいた事は事実なんですね。

駆逐艦の「嵐」がそのノーチラスを追撃したため、
マクラスキー隊が離れて本体に合流する嵐を追いかけて空母に辿り着いたシーンは
それが嵐だったかは研究者の間で意見が分かれているようです。

ツッコミどころが無いのかといえば結構あって、
日本空母の艦橋は加賀も左に付いていたり、
マーシャル諸島にいた日本の軍艦に金剛型の戦艦はいなかったはずとか、
細かいところは色々。

ミッドウェイ島でのジョン・フォード監督のシーンや
嵐の艦上で墜落した米軍パイロット（史実はヨークタウン）を殺害するシーン、
特に何かの伏線になるでも無く、あのシーンいる？って思いました。

戦闘シーンは迫力あって見応えありましたが、
ミッドウェイ海戦の本当の意味で勝敗を決した情報戦や
この時代の空母vs空母ならではの索敵合戦を
もっと丁寧に描いて欲しかったですね。

豊川悦司の山本五十六大将も浅野忠信の山口多聞少将も意外と悪くなかったです。
他の日系人俳優たちも頑張ってはいました…。

日本側は指揮官だけしか出てこないので、
航空機がどうしても『インディペンデンス・デイ』のUFOか、
『スター・ウォーズ』の帝国軍みたいに
血の通ってない乗り物扱いになっていたのが残念。

零戦が機銃掃射しすぎですしね。w

ミッドウェイ攻撃隊の総指揮官で空母『飛龍』の飛行隊長・友永丈市大尉を
出して欲しかったですね。
彼はミッドウェイ島攻撃で被弾して片道分の燃料しかない自機で
空母「ヨークタウン」攻撃に向かい帰らぬ人になってます。

まあ、思い入れもあるので色々書きましたが、
戦争アクション大作としては見応えがあると思います。

映画館も新型コロナ対策をきちんとしていると思うので、
ゆったり見れて良いかも。